「カロミルとあすけん、結局どっちがいいの?」——食事管理アプリを選ぶとき、この2つは国内で特によく名前が挙がる定番アプリです。実際、あすけんは累計会員数1,300万人(2025年10月時点)、カロミルも累計530万人超(2025年7月時点)と、数ある食事管理アプリの中でも群を抜いて多くの人に使われています。だからこそ「この2択で迷う」という声が多いのです。
筆者(ゴリラ博士)は、就職後のダイエット期や糖質制限をしていた頃を合わせてあすけんを2〜3年使い、その後カロミルに移りました。107kgから91kg台まで減量する過程で、両方を実際に長く触ってきた立場です。
先に言っておくと、この記事は「機能をズラッと表にして比較する」タイプの記事ではありません。ネットを見れば機能比較表はいくらでも出てきます。筆者が伝えたいのは、この2つは”設計思想”がまったく違うアプリで、その違いが「使う人の性格によって、続くか・苦しくなるか」を分けるという、実際に両方を使い倒したからこそ見えた話です。
結論:迷ったらカロミル、でも「初めて」ならあすけん
まず結論からお伝えします。
- 筆者のおすすめはカロミル。理由は、自分に合った数値(PFCバランス)を自由に設定できるから
- ただし、食事管理そのものが初めての人には、あすけんの方が向いていると思う
一見矛盾しているようですが、これは後で説明する「アプリの設計思想の違い」を理解すると、すんなり腑に落ちます。ここを外すと、自分に合わないアプリを選んで挫折する原因になります。
そもそも設計思想が違う:「採点型」のあすけん、「数値表示型」のカロミル
この2つのアプリの一番大きな違いは、機能の数ではありません。「あなたの食事をどう扱うか」という思想です。
- あすけん=採点型:食べたものを記録すると、栄養士キャラクターの「未来さん」がその日の食事を点数にして、コメントをくれる。無料版でも、この「記録して毎日点数をつけてもらう」というコア体験が使えます
- カロミル=数値表示型:食べたもののカロリーやPFC(タンパク質・脂質・炭水化物)を淡々と数値で表示するだけ。目標のPFCバランスも自分で自由に設定できます
つまり、あすけんは「先生が採点してくれる」アプリ、カロミルは「電卓とメモ帳」のようなアプリ。同じ食事記録アプリでも、体験がまるで違うのです。この違いが、次に話す筆者の失敗につながります。
あすけんを2〜3年使ってやめた本当の理由
筆者があすけんを離れた理由は、機能への不満ではありません。「AIの点数評価が、自分にとって苦痛だった」——これに尽きます。
あすけんは、その日の食事を点数化してコメントをくれます。最初はゲーム感覚で楽しかった。ですが、筆者はかなりの完璧主義な性格です。食事にしっかり気を遣っているつもりでも、なかなか90点以上が取れませんでした。
そうすると、何が起きたか。
いつの間にか「高得点を取ること」そのものが目的になっていたのです。栄養バランスを満点に近づけるために、本当は食べたくない食べ物を、点数のためだけに追加するようになりました。ダイエット中とはいえ、食事が「楽しいこと」ではなく「攻略すべき試験」になっていったのです。
冷静に考えると本末転倒です。健康になりたくて始めたのに、点数に振り回されて食事が苦痛になる。採点という仕組みは、点数が伸びていくのが励みになる人にはうってつけですが、筆者のような完璧主義タイプには、いつの間にか自分を追い詰める道具に変わっていました。
カロミルに移って、自分の数字を自分で決められた
あすけんの点数疲れから抜け出して選んだのがカロミルでした。
カロミルは前述の通り、単純に数値を表示するだけ。誰かに採点されることはありません。代わりに、自分に合ったPFCバランスで目標を設定できます。
筆者はこの「自由さ」に救われました。他人(AI)の満点基準ではなく、自分の体と目的に合わせた数字を目標に置ける。点数のために食べたくないものを足す、という不健全なループから解放されました。
とはいえ——ここは正直に書きます。カロミルにも落とし穴はあります。筆者は過去、カロミルが自動で出した「1日2,800kcal」という設定値を鵜呑みにして、5ヶ月で8kgもリバウンドしました。数値表示型は自由な反面、その数字を疑わずに信じると足をすくわれるのです。この失敗の詳細は別記事にまとめています。
👉 関連記事:カロミルは危険?自動設定値を信じて5ヶ月+8kgした失敗実録
機能で選ぶなら:無料範囲・バーコード・写真AI
設計思想の話をしてきましたが、「実際の機能はどうなの?」という点も、2026年時点の客観情報として整理しておきます(仕様は変わるので、最新は各公式でご確認ください)。
| 観点 | あすけん | カロミル |
|---|---|---|
| 基本料金 | 無料で利用可(記録+点数評価が無料) | 無料で利用可(記録+PFC設定が無料) |
| 特徴的な思想 | 未来さんが点数・アドバイス | PFCを自分で自由設定 |
| 写真AI・バーコード | あり(一部はプレミアム) | あり(無料でバーコード・写真解析) |
| 血糖値・血圧記録 | — | あり(写真で記録) |
どちらも基本は無料で始められます。有料版(プレミアム)にすると、あすけんは1食ごとのアドバイスやAI画像解析、カロミルは帳尻合わせや曜日別カロリー設定などが解放されます。
筆者が声を大にして言いたいのは、選ぶときの軸です。
- コンビニを多く使う人は、バーコード読み込み機能の充実度で選ぶのが正解。毎回手入力するアプリは、まず続きません
- 写真のAI認識は、筆者が使い始めた昔は精度がイマイチでしたが、今はかなり改善されているかもしれません
- 一番重要なのは「続けられるか」。記録が楽なものを選ぶのが、遠回りに見えて一番の近道です
一番やってはいけないのは「短期間でアプリを何度も変える」こと
読者の方に、一つだけやめてほしいことがあります。それは、短期間でアプリを何度も乗り換えることです。
「合わない」「使いづらい」は、どのアプリにも必ずあります。でも、それを理由にコロコロ変えていると、どれも中途半端なまま、記録の習慣自体が育ちません。
筆者がおすすめするのは、何種類か一度にインストールして、同じ食事を数日入力してみて、どれが一番ラクかを比べるやり方です。最初にまとめて試して、自分に合う1つを選んで腰を据える。これが結局、一番続きます。
そして、本気でダイエットを続けるつもりなら、無料で試して「これだ」と決めた1つに課金してしまうのも一つの手です。有料版の方が記録の手間が減る場面は多く、結果的にストレスが減って続けやすくなります。もちろん課金は必須ではありません。どちらも無料版で十分使えるので、あくまで「続けやすくするための選択肢」として考えてください。ここでも大事なのは、機能の多さよりも「続けられること」です。
食事管理は、続けてこそ意味があります。厚生労働省も、体脂肪を1kg減らすにはおよそ7,000kcalのエネルギー調整が必要としています(e-ヘルスネット)。これは一日二日でどうにかなる数字ではなく、数ヶ月の積み重ねがあって初めて動くもの。アプリ選びで消耗している時間は、正直もったいないのです。
続ける仕組みづくりについては、こちらの記事も参考にしてください。
👉 関連記事:ダイエットが続かない・意志が弱い人へ|意志力に頼らず続けた仕組み化7ステップ
筆者の結論:AIアドバイスは要らない。頼るべきは「自分の体組成」
最後に、両方のアプリを数年使った筆者の、少し過激かもしれない意見を書きます。
筆者は、AIのアドバイスは不要だと考えています。
一番大事なのは、AIの点数やコメントではなく、自分自身の体感を頼りに食事内容を決めることです。アプリが出す目標カロリーやPFCバランスは、あくまでスタート時点の”指針”にすぎません。厚労省の示すエネルギー産生栄養素バランスも、平均するとタンパク質15%・脂質25%・炭水化物60%という一般的な目安であって、そこからどう調整するかは人それぞれです。
では、何を頼りに調整するのか。体組成計です。
筆者は3年間、TANITAの体組成計に毎日乗り、筋肉量と体脂肪率を測り続けています。そして、その数字の変化を見ながら、自分でPFCバランスを微調整しています。ここが決定的に重要なのですが——
大多数の人にとって、ダイエットの本当の目的は「体重を落とすこと」ではなく「体脂肪を落とすこと」です。
体重計の数字だけを見ていると、実は筋肉が落ちているだけの食事を、「体重が減った、成功だ」と勘違いして続けてしまいます。筋肉が落ちれば代謝も落ち、後で必ずリバウンドします。アプリの点数や体重の増減だけを追いかけていると、この落とし穴に気づけません。
「自分は何のためにダイエットをしているのか」——ここに一度立ち返ってほしいのです。体組成計で体脂肪率と筋肉量を見る話は、この記事にまとめています。
👉 関連記事:毎日測れば一喜一憂しなくなる|3年使い続けたTANITA体重計が筆者を救った理由
もちろん、フェアに評価すると、あすけんの「不足している栄養素に対応した食材を教えてくれるアドバイス」は、実際に参考になりました。栄養の穴を埋めるヒントとしては優秀です。それでも筆者は、カロミルの目標設定の自由さをおすすめしたい。自分の体組成データと向き合い、自分で数字を決められる——それが、長く続けるうえで一番効いたからです。
まとめ
カロミルとあすけん、どちらを選ぶか。筆者の実体験からの整理です。
- 食事管理が初めてなら、点数とアドバイスで導いてくれるあすけん
- 自分の数字を自分で設定したいなら、自由度の高いカロミル(筆者のおすすめ)
- どちらも無料で始められるので、まず両方入れて数日試すのが正解
- 短期間で何度も乗り換えない。続けることが最優先
- アプリの数字は”最初の指針”。最終的には体組成計で体脂肪・筋肉量を見て、自分で調整する
- 追うべきは体重ではなく体脂肪。それを見失わないアプリの使い方を
これはあくまで筆者の感覚ですが——あすけんは「ダイエットに並走してくれるAI栄養士・未来さんが、自分に合うかどうか」で評価が分かれる気がします。励ましてくれる伴走者を心地よく感じるなら、あすけんは心強い味方になります。ざっくりした肌感覚では、女性はあすけん、男性はカロミルの方がしっくりくるかもしれません(あくまで筆者の印象です)。
食事管理アプリは、あなたを採点する先生でも、正解を教えてくれる神様でもありません。自分の体と対話するための道具です。その主導権は、いつもあなた自身の側に置いておいてください。
なお、筆者自身の日々のダイエット記録は X でも発信しています。体重の推移や食事の工夫をそのまま載せているので、よければ X(@GorillaLABO) ものぞいてみてください。
免責事項
本記事は筆者個人の体験に基づく情報提供を目的としており、特定のアプリの否定や推奨を意図したものではありません。ダイエットや食事管理の実施は、ご自身の健康状態に合わせて判断ください。健康上の問題がある場合は医師にご相談ください。
個人の体感に関する注意:本記事の体験談は筆者個人のものであり、商品・サービスの効果・効能を保証するものではありません。体質や生活習慣によって感じ方は異なります。食事管理・ダイエットの実施に不安がある場合は、医師・管理栄養士などの専門家にご相談ください。
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出典
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「肥満・メタボリックシンドローム予防の食事」 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/food/e-02-009.html
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準」エネルギー産生栄養素バランス https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000083872.pdf
- 株式会社asken「『あすけん』の累計会員数が1,300万人を突破しました」(2025年10月) https://www.asken.inc/news/20251020-1300
- あすけん公式「あすけん健康度とは」(未来さんによる100点満点の採点・評価項目にPFCバランスを含む) https://www.asken.jp/info/3074
- ライフログテクノロジー「カロミル」累計会員数530万人超(2025年7月) https://www.calomeal.com/pressrelease/20250728.html
- カロミル公式サポート「PFCバランスについて」(目標をオート/PFC/カスタムから自由に設定可能) https://support.calomeal.com/hc/ja/articles/900005588806